プロ野球広島の新井貴浩選手(41)が5日、今季限りでの現役引退を表明した。同日に広島市の本拠地マツダスタジアムで行われたナイターの阪神戦では、5回に代打で出場して三振だった。古巣の阪神ファンからも声援を浴び「本当にありがたい」と感謝した。

慰留した広島の鈴木球団本部長も、最後は本人の意思を尊重した。新井のFA時や復帰の際にも交渉役を務めた。復帰時にはボロボロになるまでやってくれとの言葉をかけていたが、今回は翻意が難しいと判断。「これだけ愛されたキャラ。寂しいな、という話を会見の前にもした。ボロボロになってまでやるより、4年間の締めくくりはこれが美しい形かなと思う」。球団は引退試合と銘打つ試合は行わない意向。セレモニーなども未定。「これから毎試合、彼が真剣勝負をしていく。それを引退試合と思ってファンに見てもらえれば」と説明した。