日本ハム矢野謙次外野手が、万感の引退セレモニーに登場した。

1点リードの7回2死一塁。4番近藤の代打で登場し、ロッテ唐川と対戦。1ボール2ストライクからファウルで粘って、7球目をしぶとく左前にはじき返した。涙はなく「まだやれそうな気はしていますけど、全部やり切ってスッキリしています」と、すがすがしく振り返った。

引退セレモニーでは巨人高橋由伸監督や阿部慎之助内野手、エンゼルス大谷翔平投手らがビデオメッセージを寄せた。スピーチでは、国学院大の恩師竹田総監督への感謝の言葉に差し掛かると、言葉を詰まらせる場面も。「野球の取り組み方、考え方を徹底して教え込んでくださり、プロに進んでからも常に見守ってくださり、正しい道へ導いてくれました。竹田監督と出会っていなければ、私はここに立っていません」と涙声で、力強く思いを伝えた。

スピーチの終盤には、マイクを手に取り「最後に魂を込めて、叫ばせて頂きます。・・・ファイターズ、サイコー!!」と絶叫。お立ち台で愛されてきた、決めぜりふで締めた。チームメート、今季トレードでロッテに移籍した岡も加わり胴上げで10度、宙を舞った。