日本ハム堀瑞輝投手(20)が来季、悲願の開幕1軍を目指す。20日、2軍施設の千葉・鎌ケ谷での契約更改で160万円増の年俸960万円でサインした。2年目の今季、有力視されながら果たせなかった、開幕1軍を第一目標に設定。まずは左肘痛を完治させ、来季は先発で開幕スタートを狙う。(金額は推定)

ポツリ、ポツリと、うつむきがちだった。堀は悔しさをあらわに、振り返った。「ケガや、あまり調子が良くないシーズンだった」。2月に侍ジャパンに選出されるなど、順風満帆に思えた開幕前。極度の不振で1軍スタートを逃すと、左太ももの肉離れで離脱の憂き目に遭った。プロ初勝利の達成感より、ふがいなさが大きかった2年目。「来年こそ、自分の投球で開幕1軍を目指したい」と言い切った。

勝負の舞台は、1つに決めた。今季の登板10試合は、先発、中継ぎ、抑えで、チームが手薄な左腕として、存在感はしっかり示した。ただ胸中は違う。「自分の思いとしては、まだ若いし、先発として挑戦したいという気持ちがある」。球団からも、来季は開幕からの活躍を期待された。「1年間(先発)ローテーションを守れるような投手に」。狭き門の開幕ローテ入りに照準を定め、勝負すると決めた。

まずは、アクシデントからの復帰を目指す。10月のクライマックスシリーズ(CS)後、練習中に左肘に痛みが走った。病院で検査を受けたが想像以上に状態は悪く、約4週間ノースローを強いられたという。キャッチボールが出来るまで回復したが、ブルペン入りは来年1月下旬を見込んでいる。「しっかり治してから、もっと長いイニングを投げられるように体力づくりをしていきたい」。明確な目標の実現へ、真っすぐに歩む。【田中彩友美】