オリックスが8日、阪神にFA移籍する西勇輝投手(28)を巡り、仰天プランをぶち上げた。人的補償を選択した場合の候補について、福留、鳥谷、糸井、能見、藤川の名前を列挙。球団首脳は「プロテクトから外れてたらいきますよ」と大物どりを宣言した。もちろん、阪神がこの5人をプロテクトから外すとは思えず、オリックスが心理戦を仕掛けた形。阪神も「若手がほしいからそう言ってるかもしれませんよ」と応酬し、場外バトルが開戦だ。

◆過去の人的補償移籍 国内FA宣言で移籍した選手の人的補償として、移籍した選手は過去25人。うち阪神から他球団へ移った選手は3人いる。07年赤松は広島の外野で抜群の存在感を示し、10年にはゴールデングラブ賞を受賞。10年高浜はロッテで翌年11年1軍戦初出場を果たし、16年の交流戦では阪神戦で本塁打も放った。16年金田もオリックスに移り、中継ぎに定着。いずれも移籍を機に、才能を開花させる形となってきた。なお05年江藤(巨人→西武)、06年工藤(巨人→横浜)と、かつてのタイトルホルダーが相手球団に請われ、もう一花を咲かせた例もある。

◆FA移籍選手に関する補償 阪神は、西の所属するオリックスに対し補償を行わなければならない。西は今季年俸1億2000万円で、オリックス内ではBランク(日本人選手の4~10位)とみられるため(1)選手+金銭(人的補償)(2)金銭のみ、のどちらかとなる。(1)では、外国人及び阪神がプロテクトした28選手を除く選手名簿からオリックスが選んだ1人を譲渡し、さらに西の今季年俸の40%にあたる4800万円を支払う。オリックスが(2)を望んだ場合は、今季年俸の60%である7200万円を補償することになる。