西の次は、バリバリメジャーのセットアッパー獲得だ。阪神は8日、来季の新外国人としてピアース・ジョンソン投手(27=ジャイアンツ)と契約を締結したと発表した。契約は単年で年俸80万ドル(約8800万円)。起用法について球団幹部は「リリーフのところで考えている。基本的には(退団した)マテオのポジションと考えてもらっていいと思う。すごく期待しています」と説明。7回や8回を中心に勝利の方程式の一角を任せる方針だ。前日FAで西の獲得が決定したばかりで、矢野阪神としては連日の補強第2弾となった。

リリーバーとしての適性は十分だ。188センチの長身から150キロ超の直球を投げ込む本格派右腕。変化球もカーブ、スライダー、シンカーなど豊富だ。17年には3Aで43試合にリリーフ登板し、54回1/3で74奪三振と、驚異的な奪三振率をマーク。今季はジャイアンツでメジャー37試合に登板して、3勝2敗、防御率5・56と奮闘した。

ジョンソンは球団を通じ、「入団が決まり光栄に思っています。カブスにいる時にマートン選手から、日本の野球のすばらしさを聞いて、いつか自分も同じ経験がしたいと考えていたので大変うれしいです」とコメント。阪神の先輩助っ人で、安打製造機として一時代を築いたマートンとのつながりを披露して、喜びを表現した。先発の柱となる西に続いてセットアッパーの獲得。最下位からの逆襲を期す矢野阪神の補強も着々進行だ。【桝井聡】

◆ピアース・ジョンソン 1991年5月10日生まれ、米国コロラド州出身。ミズーリ州立大から12年ドラフト1巡目でカブスと契約。17年メジャー初登板を果たした。18年はジャイアンツに移籍し、すべて救援で37試合に登板した。188センチ、90キロ。右投げ右打ち。

◆阪神来季のリリーフ陣 守護神には今季32セーブのドリスがおり、藤川も返り咲きに名乗りを上げている。クローザーにつなぐ7、8回はジョンソンのほか、今季転向で存在感を示したベテラン左腕の能見や、マッスラを武器とする桑原が控える。経験豊富な岩崎や今季37試合に登板した望月らも候補になりそうだ。