故障者続出のソフトバンクが、さらに厳しい状況に追い込まれた。ただひとりの3割打者の今宮が左太ももの張りを訴え、欠場。全試合スタメン出場の牧原も背中、腰の張りを訴え5回から途中交代。苦しい状況下で打線は散発の3安打に終わり、今季3度目の完封負けを食らった。

試合後、今宮は「昨年大きいのをやっている。ブチ切れたとかにはならないと思うが、話し合いの結果こうなった」と悔しそうに話した。この日の試合前まで、全25試合にスタメン出場し打率3割4厘、6本塁打、11打点と打線を引っ張ってきている。工藤監督も「彼がいなくなっては困る。明日(29日)も状態を見てから」と説明した。

キャンプから今季は内野専任も外野手不足で外野でのスタメンも任されていた牧原は試合後に「違和感。できないことはない。大丈夫です」と話したが、腰をアイシングしたままバスに乗り込んだ。

チームは17日ロッテ戦で右手甲に死球を受けた上林、20日西武戦で右足に自打球を当てた高田も痛みをおして戦い続けている。投手陣では7回にはスアレスが右上腕部に張りを感じて降板した。貯金4で首位だが、楽観視できない。

打線は日本ハム先発の有原を攻略し、ここまで4戦4勝の高橋礼の月間MVPをアシストしたかったが、逆に4勝目を献上。「オーダーを決めているのは私なので。明日は点を取れるように決めたい」と振り返った工藤監督の悩みは尽きない。【石橋隆雄】