7年連続Bクラスが決まった中日が、来季の巻き返しに向け、2軍監督として中日OBで元楽天スカウト副部長の仁村徹氏(57=野球評論家)を招聘(しょうへい)することが24日、分かった。与田監督の2年目続投は既定路線。かつての竜のキャプテンが、ドラフト1位根尾の2年目覚醒など、9年ぶりV奪回の戦力作りをファームから支える。

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強竜時代に主将を務めた仁村氏が、04年以来15年ぶりに2軍監督としてドラゴンズのユニホームに袖を通すことになった。

同氏は中日、楽天で2軍監督経験があり、若手育成には定評がある。98年から4年間務めた中日2軍監督時代には、昨年引退した名球会プレーヤー荒木2軍内野守備走塁コーチや井端弘和氏(野球評論家)のアライバコンビらも育てた。今季も与田監督が新人以外に阿部、堂上、阿知羅、福、三ツ間らを発掘。山本、清水ら2年目投手の活躍もあった。現在の中日2軍にはドラフト1位根尾らがいる。Bクラスからの脱却はもちろん、9年ぶりのリーグ優勝には、根尾らを飛躍させ、新戦力の台頭が求められる。

今季就任した与田監督が自ら選んだ今季のスローガンは「強竜復活」。「私が現役時代の強いドラゴンズを復活させたい」という思いを込めた4文字だった。

仁村氏は現役時代、88年の星野1次政権下でのリーグ優勝に貢献。ロッテに移籍し、現役を引退した後は指導者として中日2軍監督、1軍ヘッドコーチなどを歴任、スカウト経験もある。また10年からは楽天星野監督に請われ、2軍監督、1軍ヘッドコーチ、スカウトも務めた。与田監督の中日現役時代はキャプテンとしてチームをけん引。また監督が楽天投手コーチ時代にも、スカウトとしてフロントから支えてきた旧知の間柄。ともに強竜時代を知る先輩に白羽の矢を立てた。

なお、今季まで2軍で4年間指揮を執ってきた小笠原道大監督は今季限りで退団する。

◆仁村徹(にむら・とおる)1961年(昭36)12月26日、埼玉県生まれ。上尾から東洋大を経て、83年ドラフト2位で中日入団。中日、ロッテで通算1068試合820安打344打点、1年目の84年に投手として1試合に登板、初登板初勝利も記録している。引退後は中日、楽天で2軍監督、スカウトなどを歴任。182センチ、82キロ。右投げ右打ち。