虎がベテラン右腕不在で夏場の戦いを強いられる窮地に陥った。日米通算250セーブまであと5に迫っている阪神藤川球児投手(40)が13日、右上肢のコンディション不良のため出場選手登録を抹消された。ここまで11試合登板で1勝3敗2セーブ1ホールド、防御率7・20だった。

7月に続いて今季2度目の2軍調整に入る。1日も早い投球再開、完全復活を願うばかりだ。

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藤川が2度目の戦線離脱となった。この日、出場選手登録を抹消された。球団によると、右上肢のコンディション不良による再調整。7月12日にも右肩のコンディション不良で登録を外れたが、今回は腕全体を指す「上肢」と表記され、より広い範囲で状態が思わしくなかったようだ。

球団広報を通じたコメントにも無念の思いがにじむ。「自分自身残念ですが、再びコンディション不良で投球することが難しい状態になってしまいました。投球再開まで必要な期間ははっきりとは答えられませんが、どんな時も最善の努力をしていきます」。今後は2軍での調整に入る。

今季はここまで11試合に登板し、1勝3敗2セーブ1ホールドで防御率7・20と苦しんでいた。守護神として開幕を迎え、日米通算250セーブにあと5に迫る一方、7月中旬に1度目の離脱となった。ストッパーの座にスアレスが抜てきされ、7月23日に1軍復帰して以降はセーブ機会での登板がなかった。8月8日広島戦で代打坂倉に決勝の適時打を浴びて負け投手になったゲームを含め、ここ2試合は失点。11試合全てで出塁を許すなど、本来の調子から程遠い内容が続き、10日DeNA戦のマウンドを最後に登板がなかった。

前回の抹消時は11日後に1軍の舞台に戻ってきたものの、今回復帰までに要する期間は藤川のコメントにあるように現時点では不明だ。それでも、昨年は春先に1度抹消を経験しながら7月下旬からセーブを重ねたように、誰もが背番号22の復調を待ち望んでいる。完全復活のときまで、救援陣の台所事情が苦しいチームも一丸となって乗り切るしかない。