連勝記録が止まらない。首位オリックスの山本由伸投手(23)が、今季3度目の完封で13連勝を飾り、ハーラートップを独走する16勝目をマークした。

7回無死から2番栗原に、初安打となる遊撃内野安打を許したが、最速155キロの直球を軸にフォークやカーブを織り交ぜて、ソフトバンク打線を翻弄(ほんろう)した。完全無敵のエースがオリックスを波に乗せる。

これで5月28日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)からの連勝は13に伸びた。58年の秋本と10年金子(現日本ハム)に並び、73年に米田が樹立した球団記録の14連勝にあと1と迫った。

山本は「まず、勝つことを1番に、自分自身はいつも通りで投げていきたい」と自然体で臨んでいる。マウンドに向かう際、背筋を伸ばして歩く。堂々と胸を張る姿勢について「体の動作で歩くのは基本の部分。いろいろこだわっています」と語ったことがあり、成績もそれに見合っている。

チームは引き分けを挟んで6連勝。今季最多の貯金を13とさらに増やした。残りは16試合。悲願Vに向かって突き進む。【真柴健】

 

▼山本が今季3度目の完封で13連勝。オリックスで13連勝以上は10年金子以来4人目となり、73年米田が持つ14連勝の球団記録へ王手をかけた。山本の3完封はすべてソフトバンク戦で、京セラドームのソフトバンク戦は3試合に登板して3完封。同一カードでシーズン3完封以上は10年に杉内(ソフトバンク)が日本ハム戦(4完封)金子が楽天戦で記録して以来、11年ぶり。00年以降、同一球場の同一カードでシーズン3完封は10年に京セラドームの楽天戦で3完封した金子と今回の山本だけ。