ヤクルト中村悠平捕手(31)が、19年に取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せずに残留することを決断したことが3日、分かった。この日までに、球団に意向を伝えた。今季が3年契約の最終年。FA宣言をすれば、他球団が日本シリーズMVP捕手の獲得調査に乗り出す可能性はあったが、来季もヤクルトの一員として2年連続日本一を目指すと決めた。

決め手になったのは「ヤクルト愛」だった。福井商卒業後に入団して日本一の捕手にまで成長させてくれた球団への恩義を感じながらも、保有していたFA権についても真剣に検討してきた。球団からは6年ぶりのリーグ制覇と20年ぶりの日本一への貢献度を高く評価され、絶対に必要な戦力として強く残留を要請されていた。最終的にはヤクルトのユニホームを着て、仲間とともに連覇、常勝チームを目指して恩返しをしたい思いが勝った。

球団からは複数年契約を提示されている模様。詳細はここから話し合いを進めていくことになる。リーグ戦は123試合に出場して攻守でチームを引っ張り、日本シリーズでも全6試合で好リードを見せた。息詰まる熱戦を制した日本シリーズMVP捕手が、来季からも燕の扇の要を担う。

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