阪神金本知憲外野手(44)が12日、兵庫・西宮市内のホテルで会見し、今季限りでの現役引退を表明した。金本は試合前のユニホーム姿で記者会見し、時折、涙で声を詰まらせた。

 -今の率直な心境は

 金本

 ほっとした一面もあるし、悔いも寂しい気持ちもある。でも、ほっとしたというのがかなり占めている。

 -決意はいつ

 金本

 10日くらい前から考え始めた。本当の決断は一昨日。母親には最初に伝えた。子どもに言ったら大泣きしていた。

 -現役を振り返り

 金本

 もっとやっておけばいい数字が残せたという思いと、フルイニングというつらい記録をつくったり、よく頑張ったなという思いもある。特にこの3年間はみじめというか、プロ入りして最初の3年と最後の3年はこんな苦しい人生があるのかと。

 -一番の思い出は

 金本

 一つはカープで優勝できなかったのがすごく残念。タイガースの歴史の中で一番強くて一番、人気があるときにプレーさせてもらって幸せな野球人生だった。

 -自身にとって野球とは

 金本

 人生そのもの。10歳から始めて二、三割の喜び、充実感しかなかったけど、その少しを追いかけて七、八割は苦しいという野球人生だった。