<ウエスタン・リーグ:阪神3-2オリックス>◇29日◇鳴尾浜

 今季限りで引退する阪神の城島健司捕手(36)が、引退試合としてウエスタン・リーグのオリックス戦に「3番・捕手」で先発出場した。

 右肘痛などの影響で捕手での実戦は昨年6月5日の1軍戦以来だった。2軍戦では異例の1717人の観衆が集まる中、1回の投球練習で得意の座ったままでの二塁送球を披露するなどし「この景色が自分がやってきた景色だなとあらためて思った」と感慨に浸った。

 打撃では1回無死一、二塁で中前適時打を放ち「プロ初安打も中前だった」-。直後に交代すると、息子らから花束を贈られ、藤川ら同僚には胴上げされ「野球人として悔いのない準備とプレーを続けてきた。胸を張ってユニホームを脱ぐ」と日米18年間のプロ生活に別れを告げた。ベンチ裏から見守った和田監督は「やっぱりマスクが似合う」と名残惜しそうに話した。