楽天星野仙一監督(67)の退任の報に、日本ハムの縁深い2人が驚き、ねぎらいのメッセージを寄せた。

 栗山英樹監督(53)はスポーツキャスター時代から接点が強く、尊敬の念を抱いてきた監督の1人。ここ3年間は、ライバル球団の現場トップ同士でしのぎを削ってきた。星野監督へ寄せる思いを吐露した。

 「今は退任されるショックが半分、これからは体を大事にして欲しいと思う気持ちが半分です。自分が取材者であった頃から『監督とは野球に対して何をしなければならないのか』とよく、お話しされていて、監督として必要なことをたくさん教えていただきました。もしかすると一番教えていただいた監督かもしれません。そういう意味でも、感謝の気持ちでいっぱいです」。

 対戦相手となってからは、向き合い方の変化を感じ、また監督としての姿勢を学んだという。

 「一方で、自分が監督になって、対戦相手として戦うことになってからは、きっぱりと線を引かれていました。『勝って良かったな』などと声をかけていただいたことはありません。メンバー交換でもほとんど会話を交わしませんでしたから。そういったところでも『戦うんだ』『敵なんだ』という姿勢を示されていたんだと思います」。

 今季限りで引退する稲葉篤紀外野手(42)は08年北京五輪で主力として星野ジャパンを支えた。ステップアップする機会を与えてくれた「恩師」の1人に感謝した。

 「まだまだ指揮を執られると思っていたので、非常に驚いています。北京五輪ではアジア予選、本戦と本当に中身の濃い時間を過ごさせていただきました。星野監督の下で日の丸をつけて野球をやれたことで成長できましたし、勉強させていただきました。野球界のさらなる発展のためにお力を貸していただければうれしく思います」。