日本ハム高校生ドラフト1巡目の中田翔内野手(18)が7日、打撃練習の順番に遅れて福良ヘッドコーチから“公開説教”を食らった。自身ワーストタイの9打席連続無安打と不振のルーキーは、8日の巨人戦(札幌ドーム)ではスタメンから外れ、途中出場となる見込み。開幕1軍に関しても、首脳陣は14日を期限とする方針を明かした。残された猶予は1週間。結果次第では「降格」の2文字がちらつき始めるなど、怪物に逆風!?

 が吹き始めた。

 悩める怪物にカツが入った。守備練習中から気の抜けたプレーの目立つ中田を、福良ヘッドコーチが擦れ違いざまに呼び止めた。グラウンド上で5分間の“公開説教”。その内容について同コーチは「技術的なことじゃなく、態度とか準備の大切さを厳しく言った。『抜く』ところがあるけど、それが試合に出てしまう。今は抜くところなんてないはず」と明かした。

 それだけでは終わらなかった。フリー打撃でも、順番に遅れた。今度は中島打撃コーチからは「何やってんだ」と一喝。平野打撃コーチも「(順番が)1つ前で打つ予定だったのに。みんなに迷惑がかかる。もうちょっと努力を惜しまずにやって欲しい」と厳しい言葉を並べた。

 6日のヤクルト戦では、由規との注目対決に空振り三振を喫し完敗。体は開き、直球に振り遅れるなど、本来の姿を見失っている。自身ワーストタイの9打席連続無安打で打率は1割5分4厘。この日のフリー打撃でも「右方向を意識した」とセンターからライト方向へミートを心掛けたが、33スイング中柵越えは3本。悠々と柵越えする大アーチは1本も見られなかった。

 開幕1軍入りも安泰ではなくなってきた。山田GMは「(選考は)14日の試合後になると思う。どっちにしても正念場になる」と話す。8日からの巨人2連戦後、10日には関東へ遠征。15日の中日戦(東京ドーム)後に再び札幌へと戻る予定だが、帰りの飛行機に乗れるのは、開幕メンバーのみとなる見込みだ。梨田監督も「いいものは持っている。でも代打でも1軍の戦力の中でどうかとか、守備がどうかとか…。中田を代走で使える?

 1つ1つ消去していったら打つしかない」と奮起を促した。

 振り分けのリミットは迫っている。関東遠征では現在2軍で調整中の野手も数人テストする方針。出場機会が減るため、13日の教育リーグ湘南戦(鎌ケ谷)に出場予定だ。思わぬ“初2軍経験”に「出場機会が大事?

 それが一番です」と、言葉少なに受け止めた。開幕1軍は大目標の新人王への第1関門。怪物にとっては勝負の1週間が始まる。【本間翼】