中日山井大介投手(29)の開幕ローテーション入りが厳しくなった。2日のオープン戦(日本ハム・北谷)登板後に右足内転筋の違和感のため登板を回避していたが、14日、ナゴヤ球場屋内練習場で本格的な投球練習を再開。今日15日からの日本ハムとのオープン戦(東京、札幌)で登板予定はなく、今後も2軍で調整する予定となった。昨季の日本シリーズ8回完全の快投を演じ開幕ローテ入りが確実視されていたが、出遅れる可能性が高くなった。

 チーム方針で詳細は明かされていないが、山井が2日のオープン戦で痛めたのは右足内転筋とみられる。その後は投球練習を中止し実戦登板を回避していた。この日、12日ぶりに本格的な投球練習を再開。ナゴヤ球場屋内練習場のブルペンで捕手の小川を座らせて50球を投げたが、本人は開幕ローテ入りへの厳しい見通しを明かした。

 「きょうの感じはよかったです。ただ、まだ実戦で打者に投げたわけではないのでわからない部分が多いです。開幕?

 それはわかりません。僕はこっち(2軍)の人間ですから。まずはこっちで投げて(1軍に)呼んでもらわないと」。

 故障がなければ山井は川上や中田ら主力先発投手とともに8日か、9日に登板した後、今日15日か、明日16日のいずれかの試合で登板する予定だった。だが10日以上のブランクができたことで調整し直す必要に迫られた。主力投手陣はこの日、今日からの日本ハム2連戦(東京ドーム、札幌)に備えて東京へ移動したが、山井は遠征に帯同せず。2軍の高橋投手コーチも「いきなり上(1軍)というわけにはいかないんじゃないか」と話した。まず2軍の教育リーグで登板し、状態がよければ1軍昇格という段階を踏む見込み。28日の開幕まで2週間しかないだけに、開幕からのローテ入りは厳しい状況だ。

 山井は昨年の日本シリーズ第5戦で8回まで完全試合ペースという好投を演じ、今季も開幕ローテーション入りが確実視されていた。故障はほぼ回復しており、実力もあるだけにいずれは先発入りする可能性が高いが、少なくとも3・28のスタート時には“8回完全男”は不在ということになりそうだ。