<中日2-2広島>◇28日◇ナゴヤドーム

 中日中村紀が同点二塁打でチームを救った。1点を追う9回裏2死一、三塁。広島2番手コズロースキーのカウント2-1からのチェンジアップを左中間にはじき返し、三塁走者を迎え入れた。一塁走者ウッズは本塁憤死したが、昨年日本シリーズMVPの存在感を見せつけた。「負けるわけにはいかない」と話した。

 開幕にあわせてきた。テスト入団から始まった昨年は、キャンプ、オープン戦を通し、若手顔負けのアピールを続ける必要があった。今年はメジャーを含めプロ17年目のキャリアを生かし、余裕をもって調整した。オープン戦通算打率4割6厘と結果を出しながら、コンディションを高めた。この日は3打席目まで凡退。初めて巡ってきたチャンスで燃えていた。

 今季もポイントゲッターとなるべく、環境づくりに気を配っている。昨年はホテル暮らしだったが、名古屋市内にマンションを借りた。開幕前夜は家族と過ごし、タイのお頭つきをつついた。この日も浩子夫人と3人の娘がスタンドで見守っていた。移籍2年目のシーズンは、昨年以上に他球団の脅威となる。【村野

 森】