<横浜2-1ヤクルト>◇6日◇横浜

 ゴールデンウイークの最終日にやっと白星が2つ続いた。横浜が開幕から31試合目にして初の連勝をつかんだ。大矢監督はちょっぴり照れながら今季初経験?

 を振り返った。「今ごろ恥ずかしいが、1つ勝って2つ勝たないと先がない。まあ、みんなよく粘ってくれました」。

 8回2死一、二塁。石井の打球がポトリ左前に落ちて追いついた。「気持ちは右翼スタンドだったんだけどね。バットは折れたし、想定外の当たり」と石井もまた照れた。カウント2-1から147キロの内角速球を強振した。1、2番が指定席だった男も、今は7番に入る。それが配球を読みやすくしているという。「自分の前に6人いるから流れは見える。落ち着いて打席に入れます。でも、結果がよかっただけですけど」。

 その直後、ヤクルト・リオスがけん制悪送球して決勝点を拾った。大矢監督は「野球は何があるか分からない。広島で教えてもらったから」と話した。2日前(4日)の広島戦では4点をリードしながら8回にひっくり返された。その苦い思いがこの日は逆に生きたといいたげだった。

 これで通算9勝21敗1分けとなった。連勝とはいっても、借金返済にはまだまだ遠い。石井は「勝ち星は減らないから。勝ち星だけ数えて行こう、前向きに行こうと思います」。照れていたベテランがこのときは言い聞かせるように言い切った。【米谷輝昭】