<西武10-1巨人>◇23日◇西武ドーム

 巨人は今季5度目の勝率5割挑戦に失敗した。

 巨人グライシンガーは序盤から西武の強力打線にめった打ちに遭った。初回に4点を奪われ、2回に中島に1発を浴びると、軽く両手を広げて“ワカリマセ~ン”のポーズ。捕手阿部を指さし、まるで打たれたのはお前のせいだと言わんばかりだった。3回にもG・G・佐藤に2打席連続アーチを浴び7失点。22勝23敗。今季5度目の借金返済をかけた試合だったが、序盤で崩壊してしまった。

 5回7失点のグライシンガーは「ミーティングはずいぶんやったが、実際には印象が違うと思った。だから、真っ白な気持ちで打者がどう反応するかを大事にした」とコメント。最後に「リードはよかった」と言ったが、阿部のサインに何度も首を振ってばかりでは説得力はなかった。西山バッテリーコーチも「あれだけ首を振られると、阿部もリードのしようがないだろう」とフォローするしかなかった。

 一方、打線は直球主体の投球でくると予想していた岸に、変化球中心の配球で裏をかかれた。原監督はグライシンガーに「ミーティング通りに投げてこういう結果になったんだから、やっていることが悪いんでしょう」と話した。ミーティングの内容が悪いのか選手が力不足なのかは謎のまま。負けた事実だけが浮き彫りになった。【小島信行】