<オリックス3-6広島>◇23日◇京セラドーム大阪

 広島のベテラン高橋建投手(39)がリーグ単独トップの6勝目を挙げた。チームの連敗を3で止める6回1失点の好投。「暑くてしんどかった。汗の出方が尋常じゃなかった」と苦笑いだった。

 初回にいきなり2四球でピンチを招いた。2回には中継ミスが出て後藤の二塁打が同点適時打に。パ・リーグの球審のクセをつかむのにも苦労したが、打線の援護を受けて1失点にまとめた。「いつもと感じが違い、だんだん良くなっていく感じだった。次は最初から抑えないとね」と引き締めた。

 「幸運の赤グラブ」が好調を支える。同じモデルの赤と黒を持つが4月1日に「黒」で大敗。「赤」で臨んだ同12日に初勝利を挙げてから赤を続けている。マウンドでの精神安定剤になるだけでなく、自慢の守備にも役立っているという。

 試合前、そのグラブを製作している職人が奈良の工場から訪れ初対面。普段と気合も違った。ブラウン監督は「今日も試合をつくってくれた」。これが先発としては交流戦初勝利。リーグトップの防御率1・53で2冠だ。「6勝?

 まだ始まったばかり。シーズン終盤に争えていたら最高だけどね。夏場にガクッと落ちないように意識していかないと」と、白い歯をのぞかせた。【柏原誠】