<楽天2-1横浜>◇24日◇Kスタ宮城

 目標が高いから勝ってもボヤく-。楽天野村監督は横浜に連勝し3位浮上、10日以来の貯金1で、試合後に「勝ちボヤキ」を20分間以上も続けた。「やっと少年野球から高校野球になったくらい。まだ大学、社会人にもなってない。最低でも2軍レベルにはなってもらわんとな」。不調の横浜に助けられた試合展開に、口はへの字に曲がりっぱなしだった。

 「ノムラ野球」が浸透できていなかった場面にイラ立った。4回、藤井の右前適時打で2点目を挙げた直後、聖沢にスリーバントを命じ1死二、三塁と追加点のおぜん立てをした。だが渡辺直は初球の低めのボール球を打って三ゴロ。絶好の機会を逃した。「最低でも犠飛という状況。ワンバウンドになるようなボールを打つか?

 だからスクイズを出したくなっちゃうんだよ」とまくし立てた。

 それでも1点差を守りきったリリーフ陣については口調も和らいだ。「有銘は対左(打者)にいい仕事をしてくれている。川岸も自信満々で投げてるね」と評価した。小山が2試合連続セーブを挙げるなど、勝ちパターンの勝利の方程式ができつつある。「あと1人、2人出てくるといいけどね」と注文もつけた。

 つかの間の貯金にはまるで興味はなく、より質の高い野球を目指す。「100点満点は難しいけど、コンスタントに80点、90点の野球はしてほしいわ」。ノムさんの勝ちボヤキがなくなった時、チームはペナントに手が届く場所にいる。【小松正明】