<横浜13-3日本ハム>◇9日◇横浜

 日本ハムがセ・リーグ、交流戦ともにダントツで最下位の横浜に完敗した。先発ライアン・グリン投手(33)が、来日3年目で自身ワーストの7失点(5回9安打)と試合を壊した。2番手以降も横浜打線を抑えられず、今季ワーストの17被安打で今季初の2ケタ13失点。連覇がかかる交流戦だが、10勝6敗で3位に後退した。

 最悪だらけの大敗に、悔しさも通り越していた。梨田監督は試合後、笑みすら浮かべ「グリンはムラがある?

 ムラじゃなくてここは横浜市(シ)やろ」と、冗談まで飛び出した。3投手で今季ワーストの17被安打、今季初の2ケタ失点。「10点取られても1敗で済むんやから」。サバサバとした完敗だった。

 先発グリンが大誤算だった。4回無死一、二塁で、自らバント処理に失敗し内野安打にするなど、リズムをつかめなかった。5回まで仁志と村田に2本塁打を浴び、9安打7失点。途中で雨が降り出したが、マウンドでは炎上したままだった。「いいボールは投げていた」と話したが、不振だった最下位横浜を活気づけてしまった。

 捕手の小山は「左打者の外角球がシュートしたり、スライダーが早く曲がりすぎたり…。あとは捕手の(配球の)問題」と振り返った。グリンは早くも昨季の負け数に並ぶ8敗目で、再びリーグワースト。来日3年目でワースト失点に「今日のことは忘れるしかない」と、試合後は元気がなかった。

 ここ4試合で9被弾とチームの“1発病”が続く。阪神新井の200号、中日中村紀の350号に続き、村田には150号と、このところ記念アーチ献上が続いている。球場の狭さもあるが、一撃で完全に流れを奪われ、横浜戦4連勝はならず。今季最多となる貯金9へ、4度目の挑戦も実らなかった。ワースト記録がずらりと並んだ悪夢は、グリンの言葉通り忘れるしかない。【村上秀明】