<ソフトバンク5-2中日>◇11日◇福岡ヤフードーム

 中日先発小笠原が3回1/3を8安打4失点の内容で今季4敗目を喫した。先発した試合では今季最短KOとなった。

 何度もはじき返される打球を見つめた。1点ビハインドの4回1死、5番柴原に右前打を浴びてからソフトバンクの下位打線を止められない。6番松田左前打、7番辻に適時打二塁打、8番中西には2点適時二塁打。9番的山まで5者連続安打を許して3失点。ゆっくりとマウンドに向かう落合監督の姿を認めると、うつむいた。

 「甘いから打たれたのでしょう。(初回に)先制点を与えてしまったし、(投球は)良くなかった」

 ソフトバンクに雪辱された。5月26日の前回対戦(ナゴヤドーム)では8回4安打無失点に抑えて今季5勝目。特に下位打線にはヒットも許さずに「100点までいかないけど、それに近い点数」と話していた。この日は集中砲火を浴びた。4回の5連打のうち3本はシンカーを打たれた。「あの回はシンカーを狙われていた」と悔やんだ。

 2連勝と波に乗って挑戦した自己新記録の7勝目を逃がした。昨季は7月18日ヤクルト戦(ナゴヤドーム)で6勝目を挙げてから、10試合に先発して勝ち星がないままシーズンを終えた。オフの契約交渉では「最後までローテーションを守っても、やっぱり10勝を挙げないと評価されにくいんですね」と寂しげに話していた。目標に掲げる2ケタ勝利へ「7勝目の壁」に阻まれた昨季の二の舞いを演じるわけにはいかない。【益田一弘】