<ロッテ10-6阪神>◇14日◇千葉マリン

 ロッテのヒーローは大関千代大海だった?

 千葉マリンになぜか響き渡る「千代大海コール」の中、西岡と並んでお立ち台に上がった大関が満面の笑みでファンに手を振った。

 西岡

 試合前の円陣で大関が「さあ行くぞ、コラッ!」とカツを入れてくれたんです。これでチームが勝てたんで、ヒーローは大関です!

 僕がホームランを打った打席でも、バックネット裏から「しっかり狙っていけ」と言う声が聞こえた。一発を狙って行く意識ができて本当に打てました!

 8-2で迎えた3回1死一塁。カウント1-2から阿部のカーブをうまく捕らえ、右翼席へ運ぶ今季6号2ラン。貴重な追加点でセーフティーリードを作った。プライベートでも仲の良い大関は「つよポンは天才ですね。鳥肌立ちました」と興奮気味だった。

 西岡の応援に駆けつけ、西岡のすすめで始球式で打席にも立った。始球式後は西岡にトスを上げてもらいスタンドに打ち込むバットコントロールの良さも見せた。

 その大関のパフォーマンスに発奮したのかセ・リーグ首位を独走する阪神に、パ・リーグ最下位のロッテが土を付けた。初回に2点をリードされたが、その裏サブロー、大松、里崎の3連続適時打で逆転。なおも2死一塁からベニーの3号2ランと、久しぶりにマリンガン打線が爆発だ。バレンタイン監督は「初回は西岡、福浦が四球で粘ったことでサブローにつながった。ベニーも価値ある一発だった」と、5月20日巨人戦以来の2ケタ得点に目を細めた。

 5位オリックスとの差はまだ2・5ゲーム。だが、ここ5試合で4勝1敗と潮目が変わってきた。【鳥谷越直子】