<中日6-1ロッテ>◇21日◇ナゴヤドーム

 中日小池が「2番」で初先発して指揮官から一発合格を出された。20日の1軍登録から一夜明けて「2番中堅」で移籍後初出場。1打数無安打も1四球2犠打1打点を記録。オレ竜打線につながりを生んだ。

 初回1死では7球粘って四球で出塁。中村紀の左前打で三塁に進み、ウッズの犠飛で先制のホームを踏んだ。3回無死二塁では一塁線に絶妙の送りバントでチーム3点目を演出。6回には1死三塁でセンターに6点目となる犠飛を打ち上げた。移籍後初打点に「最低でもランナーを返すバッティングを心がけたのがよかったと思います」。ベンチに戻ると新しい仲間からの祝福を受けた。

 プロ10年目で初めての移籍。横浜では「2番」が最も慣れ親しんだ打順。「点を線にするにはそこ(2番)が1番重要。バントも進塁打もサインが出ればきっちりやりたい」。移籍に際して持ち込んだバットは長さ33・5インチ、重さ約900グラムの小ぶりなタイプ。05年には20本塁打を記録した長打力の持ち主だが「今年は確率を上げようと思ってバットを短くした」。そんな新戦力に、落合監督は「2番の適性はある。横浜の野球に合わなくても、ウチの野球に合っている。普通に考えて、他には見当たらない」と高く評価した。

 横浜での昨秋キャンプでは出場チャンスを増やすために一塁に挑戦したが、1軍で出番がなかった。この日の試合前は「今日が僕にとっての開幕。ルーキーのような気持ちもある」と武者震い。新天地で上々のスタートを切った2番小池が、オレ竜を上昇気流に乗せる。【益田一弘】