無残な記録がズラリと並んだ。本拠地での大事な首位攻防戦で、日本ハムが痛恨の連敗を喫した。1シーズンに限れば、対西武6連敗は移転後ワースト記録更新の屈辱。梨田監督は「昨日も今日も力負け、そう思う。(2回の)2安打で4失点はね…さみしいというか。早い失点が多いよ」と苦虫をかみ殺した。

 背信を繰り返すグリンが、またもファンの、ベンチの期待を裏切った。1回に中島に先制弾を浴びると、2回は2つの四球から4失点。前日のスウィーニー同様、2回で5失点と試合をぶち壊した。「大事なところで失投が多かった。インコースのコントロールができず、アグレッシブにいこうとすると引っかけて外(角)に流れてしまった」。5回途中7失点(自責6)KO。12被弾はソフトバンク大隣らと並んで12球団ワーストタイと1発病にも泣いている。梨田監督も「今日はあまりにも丁寧にいきすぎた。リズムが悪い」と厳しい表情で振り返った。

 11敗目は、もちろん12球団ワースト。77試合目での11敗はシーズン20敗の“ハイペース”。やはり移転後では、05年の金村(10敗)を抜き、7月で早くもシーズンワーストを更新した。「ブルペンでもっとゲームを想定したり、アグレッシブにいくことを心掛けたい」と声を絞り出すが、なかなか光明を見いだせないのが現状だ。

 左手甲の骨折から戦列復帰し出場していた高橋がこの日、再び1軍登録を抹消された。森本が戻り、主力がようやく顔をそろえた矢先のバッドニュース。グラウンド内外で歯車がかみ合わない。「明日、ダルに頑張ってもらうしかない…」。指揮官は、エースが守る最後のとりでにすべてを託した。【本間翼】