<ヤクルト2-2阪神>◇4日◇神宮

 阪神のブルペンは一夜で立ち直りを見せた。藤川球児投手(28)は同点で迎えた8回裏、3番飯原から三振を奪った。フィニッシュは152キロのしびれる直球。8、9回と打者6人を完ぺきに封じた。「全員思っていると思うけど、1回やられたぐらいで、ナメるなよという感じです」。6回以降の7回をアッチソン、藤川、ウィリアムス、渡辺の4人で打たれたヒットはたった1本だ。

 前夜、決勝打を浴びた藤川は、その理由を「クセがばれていたから。でも引き出しがあるから。これからです」。素早く修正していた。

 アッチソンは9月21日の巨人戦から9戦連続の登板だった。「昨日のことがあったから、ちゃんとした形で抑えたかった。自分の投球はできたと思う」。昨年に藤川が樹立した連続登板のリーグ記録にあと1つに迫った。

 藤川もこれで8戦連続。「球児がつぶれる!」。そんな声が試合後のスタンドから飛んだが笑ってみせた。「大丈夫や。(自分の力を)ナメるなという感じ」。岡田阪神の生命線はブルペンにある。