メジャー挑戦を表明した新日本石油ENEOS・田沢純一投手(22=横浜商大高)が7日、川崎市内のグラウンドで米国球界挑戦に対する不変の思いを語った。前日の日本プロ野球組織(NPB)実行委員会で、直接メジャー挑戦した選手は、日本に戻っても2年間(高校は3年間)プレーできないことが決まった。「日本に帰ってくることは考えていない。アメリカに行きたいということで、(その後は)考えていない」と揺るぎない。

 プロ側の決定は前日、大久保秀昭監督(39)から電話で伝えられた。今後米国球界に挑戦する選手への影響を問われると「あとの人に問題が起きてしまって、申し訳ないというか」と困惑した。

 プロ経験がある大久保監督は「ケンカしようと思っているわけではない」としながら、複雑な胸中を明かした。プロ側のドラフト戦略に配慮して、早めにメジャー挑戦を表明したつもりが、逆にドラフトまでの時間でルールを変えられた。「焦ってこの短期間で決められるなら、なぜもっと早く決めてくれなかったのか。苦しめられている感じがする。将来、成長した部分を日本のファンに見てもらいたいと思っても、かなわない。何年かあとのプロ野球を考えた場合、いいのか、悪いのか」。強行指名の可能性については「日本のプロ野球が、どんどんみじめに映ってしまう」と回避を願った。【前田祐輔】