中日が来季を見据えて組織をリストラする。ナゴヤ球場の屋内練習場2階にある動作解析室を廃止することが14日までに決まった。スコアラー部門でも映像を扱っており、役割が重複していた。西川球団社長は「動作解析室はポスト自体をなくします。映像はナゴヤドームのスコアラー室で見ることができる。球団経営の問題もあるし、組織のスリム化です」と説明した。

 動作解析室は落合政権2年目の05年シーズン前からスタート。ファームの選手を中心に、技術向上の一助となってきた。06年の交流戦でブレークした佐藤充も打者に球種を見分けられにくい腕の振りを習得した。だが導入4年目を迎えて、当初の役割が薄くなってきた。発案者だった井手編成担当は「仕事の役割を終えたということ」と話した。

 球団は選手年俸の高騰もあって、今季も赤字となることが確実。動作解析を廃止することで、年間で約1000万円の節約になるという。チームはCSでの雪辱に向けて準備を整えつつあるが、フロントは来季の出直しに向け早くも動きだしている。