<セCS第2ステージ:巨人11-2中日>◇第2戦◇23日◇東京ドーム

 中日森野将彦内野手(30)がまた巨人上原を打ち砕いた。いきなりの先制パンチだった。初回2死から内角高めの変化球をコンパクトに振り抜いた。打球は右翼スタンドへ一直線。第2ステージから数えて今CS3発目となるソロ本塁打で1点を奪った。

 先制弾の後、チームは逆転負けしたため試合後は「明日、明日!

 今日は仕方ない。あれだけ打たれたら・・・」と気持ちを切り替えることに務めたが、上原キラーとして実力を存分に発揮。初回の1発は今季上原から放った3本目の本塁打だった。

 制球抜群のフォークが決め球の上原に対して打者は追い込まれれば苦しくなる。だが、森野は追い込まれても冷静でいられるという。「フォークボールだけ気をつけていればいいと思っています。3本?

 まあ、たまたまかな」。この日の1発もカウント2-2と追い込まれた後だった。

 6回の第3打席では右前打を放って、CS第1ステージから5試合目で初のマルチ安打を記録した。「短期決戦は引きずっても仕方ない。1戦、1戦です」。落合監督と同様、敗戦の後でも森野の表情は明るかった。【鈴木忠平】