阪神が今オフのFA補強で、横浜三浦大輔投手(34)を最優先にする方針を固めたことが13日、分かった。中日川上のFA宣言が濃厚となり、ターゲットの1人に加わったが、やはり本命は「ハマの番長」。横浜のエースとして実績は申し分なく、虎キラーとしても名をはせた。残留する可能性はあるが、球団側はFA宣言する望みを捨てていない。南球団社長は「相手の球団に迷惑がかかるし、(FA権行使の)公示があるまで話さない」と口を閉ざす。ただ評価は揺るぐことなく、宣言すれば20日のFA交渉解禁と同時にアタックをしかける方向だ。

 阪神では三浦獲得への熱意の証しとして、資金配分の練り直しを検討している。投打の大補強を実現させるために、30億円の補強資金を用意。三浦に対しては、3年8億円を基本線に条件提示する予定だった。しかしこれはロッテ清水直とのW獲得を念頭に置いたもの。「もちろん条件を見直す考えはある。横浜も含め、他球団と争うことになるから、当然だろう」と球団首脳は話す。当初の条件からの上積みは確実だ。また真弓監督にFA交渉の出馬要請を検討しており、FA宣言した場合、物心ともに全力で動く構えだ。

 中日川上はメジャー志向が強いが、リストから消すことはなく、国内移籍の可能性を慎重に調査していく方針だ。