ヤクルト由規投手(18)は、ゴルフデビュー戦でも“155”をたたき出した。1日、埼玉県大里郡・平成倶楽部で開催された投手会ゴルフコンペで初ラウンドに臨み、スコアは「球速と一緒。運命ですかね?」。本職の野球でプロ初勝利を挙げた9月6日の巨人戦で記録するなどした、今季最速タイ155キロと並ぶ数字だった。

 周囲も仰天の、二刀流ゴルファーとしてラウンドした。野球は左打ちも、ゴルフは右打ちでする予定だった。クラブも右用フルセットを“筆下ろし”した。だが「何かあったら」と、左打ち用のドライバーとアイアン1本をこっそり忍ばせていた。途中ドライバーを左へ変更。250ヤード越えも果たし「左の方が感触がいいですね」と笑った。

 野球とは勝手の違うゴルフ初体験に、戸惑いの表情でスタート。いきなり隣のコースのフェアウエーに乗せる不安な立ち上がりを見せると、最終ホールは5パットと散々だった。同期の日本ハム中田の初陣134についても「気にしてやっていたけど、気が付いたら超えていました」。ライバルに完敗し苦笑いだった。

 「何度も(クラブで打つより)ボールを投げようかと思いましたよ。来年までに球速は上げて、スコアは減らして。そうなれるように頑張りたい」と、記念のスコアカードを手に笑顔で初ラウンドを振り返った。【松本俊】