桧山はフォーエバー“神様”だ!

 阪神の生え抜き最年長で09年7月に40歳になる桧山進次郎外野手(39)が、現役生活を「あと5年」とこだわった。9日に大阪市内でMBSラジオの番組に出演し、44歳まで現役続行を目指すと豪語。同い年の中日・立浪和義内野手が来季限りの引退を表明するなど、プレーヤーとして岐路に立つ年代ではあるが、トラの代打の神様はアラフォーを超えても現役を張る気構えだ。

 あと1年、なんて寂しいことは言わない。桧山は44歳になっても“神様”でいる自分を想像している。ラジオ番組であと5年の現役続行を問われて「不可能じゃない。そこで終わりと思ったら終わってしまう」と即答。電波に乗せたリップサービスではなく、本気で「あと5年」計画を立てている。

 桧山

 1年でも長くという気持ちではやっている。(横浜)工藤さんが最年長でやられて、不可能じゃないのは証明してもらっていますし。

 他球団でなくとも、阪神には金本・下柳・矢野という1年先輩がそろっている。後を追って来年40歳になる桧山が、現役引退におびえる必要はない。同い年で、同じ代打の切り札である中日・立浪は来季限りで引退する考えを表明したばかり。対照的に桧山は長寿の誓いを立てた。

 お手本は、他競技にいた。テレビ番組で話すプロゴルファー青木功氏から天啓を授かった。今年、66歳にして18ラウンドを年齢以下のスコアで回るエージシュートを達成したトップ中のトップシニアに、桧山は揺さぶられた。

 桧山

 青木さんから秘訣(ひけつ)を教わった。心技体という言うけど、まず体なんだと。『欲ばらないと伸びない』、『あきらめたらそこで終わり』とも言っていた。すごく勉強になる。

 プロ入り当時からトレーニングに熱心で、チームで初めて個人専属トレーナーと契約した。もともと自信のあった体力面を強化しようと、新たなトレーニングメニューにも取り組むという。鋼の肉体をさらに充実させて、息の長い青木スタイルを目指す。

 昨オフは限度額を超える減俸を受け入れ、発奮した。94試合出場、110打数はいずれも前年以上に伸ばした。代打で打率2割9分5厘、15打点と神業をこなしただけでなく、8試合で先発出場と「神の領域」を広げる大活躍だった。

 公約通りにあと5年現役を続ければ、阪神では真弓監督らが持つ最年長記録の42歳を塗り替えることになる。

 桧山

 やれる立場の人は少ない。チャンスのある間はチャレンジできるようにしたい。

 精進を重ねれば不可能ではない。いつまでも“神様”として君臨することを目指していく。【町田達彦】