「辞める」球児を真弓監督説得していた
辞意をもらした球児を、真弓監督が説得していた! 阪神藤川球児投手(28)がファン感謝イベントの当日に真弓明信新監督(55)と会談し、チーム残留を決意していたことが20日、分かった。同日放映されたMBSのテレビ番組「せやねん」に真弓監督が生出演し、藤川はVTRで真相を明かした。クライマックスシリーズ後に目標を見失った球児は、真弓監督と話し合ったことで奮起し、メジャー挑戦の意欲も封じ込めた。
心が空っぽになった日々を、球児が振り返った。真弓監督が生出演した情報番組にVTRで登場した。ウッズに決勝アーチを浴びて敗れたクライマックスシリーズ第3戦。同時に、プロ入り以来の恩師である岡田前監督がユニホームを脱ぐことになり、トラの守護神は真っ白になっていた。
藤川 今まで岡田監督のために頑張ってきたというのもある。このまま辞めてしまおうかと。しばらくは、また野球をやるぞという気持ちになれなかった。だから真弓監督とお話をしたのですが、それでもう一度やろうという気になれたんです。
映像は、タレントのトミーズ雅との対談だった。真弓監督は口を固く結び、神妙な顔つきで見入っていた。藤川がファンに対して初めて来季も阪神でプレーすることを誓ったのが、11月22日に神戸で行われたファン感謝イベントだった。実は力強い宣言をする直前に、真弓監督から説得されていた。
真弓監督 球団にセッティングしてもらい、2人きりで話した。1時間30分くらいだったかな。『辞めたい』という直接の言葉はなかったけど、やりきった気持ち、行くところまで行ったという感じで、メジャーに挑戦したいとも言っていた。説得というよりずっと話を聞いていた。球児も話していて気持ちが整理できたんじゃないかな。
評論家としてネット裏から見ていた藤川が、そこまで思い詰めていたとは「まさかという感じ」だった。新監督として真剣に向き合い、思いのたけに耳を傾けた。最後に、新チームにとっても当然必要戦力であることを訴え、ともに戦うよう翻意させた。
藤川はVTRで「柔らかい考え方をされる方で、星野監督や岡田監督とは違うタイプ。真弓監督の元でまた頑張ろうと思った」と告白した。13ゲーム差を逆転され、短期決戦のクライマックス・シリーズは衝撃的な結末。恩師との別れで目標もかすんでいた。そんななえかけた球児のハートを再び燃えさせたのが真弓監督だった。
藤川はこの日、成田空港発の国際線で自主トレーニングの地に定めた米ロサンゼルスに旅立った。【町田達彦】
[2008年12月21日11時48分 紙面から]
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