阪神矢野輝弘捕手(40)が8日、セ・リーグ最年長キャッチャーへの意欲を見せた。手術をした右ひじの可動域テストを受けるため、甲子園クラブハウスを訪れたベテランは、不惑で迎える今季以降も正捕手として阪神の本塁死守を明言。セの最年長捕手の1人、ヤクルト古田を例えに「古田さんは42歳までやられた。印象も残っているし、目標とさせてもらってきた方ですから」と尊敬する古田の“長寿”を目標に掲げた。

 刺激を受けるのは、それだけではない。“アラフォー”組の下柳の存在も大きい。昨季は史上初となる39歳以上の“熟年バッテリー”を結成。今季はそれをさらに更新する「40歳バッテリー」の誕生が確実だ。矢野は「記録にチャンスがあるのだから、意識していく。(下柳に)刺激をもらっているし、相手に恵まれたと思う」と話した。

 捕手としての最高齢出場は、45歳のシーズンまでプレーした現楽天監督の野村克也の記録が残る。矢野は「それは無理。あと5年は長い」としながらも「自分の努力次第ではいい方向に持って行けるかも」とプロ野球記録更新にも色気を見せた。右ひじのリハビリも順調でまだまだ第一線で働く自信は、衰えていない。【石田泰隆】

 [2009年1月9日11時3分

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