中日のドラフト1位野本圭外野手(24=日本通運)がカブス福留孝介外野手(31)に“弟子入り”した。21日、ナゴヤ球場屋内練習場で居残り打撃練習を行っている際に福留から助言をもらった。

 突然のことに野本の頭と体は固まった。合同自主トレの全体練習終了後、居残り練習をしていると福留から声をかけられた。「左手を意識しすぎるとバランスが崩れるから気をつけた方がいいよ」-。18日に初めて福留と対面した際、野本はそのスイングに「左手の使い方やスイングスピードが違う。すごすぎる」と衝撃を受けた。その時は言葉を交わせず、見入っただけだったが、この日は金言をもらったのだ。

 「言葉をかけてもらいました。ありがたいです。質問はいろいろあるんですが、恐縮してこちらからは聞けませんでした。次元の違う人ですから…」。結局、オーラに圧倒され自分の頭にあった質問は1つもできなかったが、福留は「聞いてくればいつでも答えるよ。僕のやり方が合うと思えば取り入れればいいことだから」と野本の質問を受けつける姿勢を示した。福留は98年、野本は08年のドラフト1位。10年の時を超えて2人がつながった。

 野本は福留から助言をもらった後、ドラフト3位の岩崎恭平内野手(22=東海大)らとともに約2時間の居残り打撃を行った。「また機会があれば、いろいろお聞きしたい」。キャンプ地・沖縄に出発する26日まで、メジャーリーガーを教材にする。【鈴木忠平】

 [2009年1月22日10時28分

 紙面から]ソーシャルブックマーク