6キロ減量に成功したロッテ成瀬善久投手(23)が8日、初のフリー打撃登板でキレのある投球を見せた。打者7人に対し、直球とチェンジアップを45球投げて安打性は4本に抑えた。「去年はキャンプ最初から動けなかったが、今年は腰の回転が良くなり思った通りに投げられている」と手応えを口にした。右打者への内角はややシュート回転したものの、外角へは力のあるボールを投げ込んだ。

 好調の要因はダイエット成功だ。昨年のキャンプは89キロまで太ってしまい、走り込み不足で07年の16勝から8勝に半減した。周囲からの「やせろ」指令に、シーズン終盤は軽いうつ状態にもなったという。その後、朝バナナダイエットを取り入れるなど全体の摂取カロリーを抑えて減量に成功した。

 今キャンプ中も好物の石垣牛の焼き肉は3切れまで、炭酸飲料やアルコールも控える涙ぐましい努力で体重を維持している。「つらいもんですね。でも今年は絶対にやらなきゃいけない年なので」と自覚十分。4年ぶりV奪回のカギを握る左腕が、まずは好スタートを切った。【鳥谷越直子】

 [2009年2月9日8時19分

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