昨年10月の左ひじ手術から実戦復帰したソフトバンク大隣憲司投手(24)が開幕ローテーション入りする可能性が23日、高まった。2軍で2試合を投げ、この日の投手練習で1軍に合流。26日阪神とのオープン戦(福岡ヤフードーム)に先発し、順調に中6日の登板間隔で調整が進めば、開幕6戦目の4月9日楽天戦(Kスタ宮城)に先発できる。首脳陣は、同試合が屋外ナイターでひじへの負担を心配するが、大隣は一蹴。昨年チーム最多11勝の左腕が開幕に間に合いそうだ。

 大隣はヤフードーム一塁ベンチ前でグラウンドに深く一礼して、1軍に合流した。足の裏に伝わる、新しい人工芝の感触を楽しみながらキャッチボールやランニングを続けた。「思っている以上に(状態は)上がっている。もう1回くらい、下(2軍)で放ってからになるかと思っていた」。昨年10月21日に左ひじ関節遊離体除去の手術を受け、5カ月。手術痕も薄くなった左腕は、本人の想像を超える回復力をみせた。

 先発ローテ入りへの道筋も明るくなった。すでに2軍戦2試合で好感触をつかみ、次回は26日阪神戦でオープン戦初登板する。「ゼロ(無失点)にこだわらず、自分の投球ができれば」。先発で80球をめどに、1軍首脳陣に開幕OKの“プレゼン”をする。中6日の基本的な調整パターンを考えれば、その後は4月2日ウエスタン・リーグ、オリックス戦(北神戸)→9日楽天戦(Kスタ宮城)というルートが見えてくる。昨年11勝のチーム勝ち頭が、開幕6戦目に間に合う計算になる。

 「無理はさせない」が信条の高山投手コーチは「(9日は)仙台のナイターということで、いろいろ考えてしまう」と話し、気温の低い屋外ナイターという条件を危惧(きぐ)する。しかし、大隣の術後初の実戦登板は14日のウエスタン教育リーグ広島戦(由宇)で、小雪が舞う条件だった。大隣は「由宇では雪が降ってましたし、ホットクリームを塗って対応できる」と寒冷対策は可能という。「自分は投げろと言われたところで投げる。準備していくしかない」と、杜(もり)の都での登板指令を喜んで受ける覚悟がある。

 1軍復帰戦で対戦する阪神には昨年の交流戦で2試合を任され、1勝0敗。「新井さんたちも戻られるようですし、楽しみ。オープン戦で良かったと言われる投球をしたい」。昨年6月6日に甲子園で同点ソロを浴びた新井への“リベンジ”もかけたマウンドにする。当初開幕ローテが一回りした後とみられていたが、いきなりの先発ローテ入り。大隣がそのピッチングで慎重派の首脳陣の予想を覆してみせる。【押谷謙爾】

 [2009年3月24日9時21分

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