初コラボが実現する!?

 20日に1軍初昇格を果たした日本ハム中田翔内野手(20)が、22日ヤクルト戦(札幌ドーム)の先発が予想されるダルビッシュ有投手(22)との“競演”に胸をふくらませた。ベンチスタートが濃厚だが、ルーキーイヤーの昨年から気にかけてくれた先輩とグラウンドに立つことを目標に、デビューのときを待つ。

 巨人戦デビューはならなかったが、次なる目標はダルビッシュとの“競演”だ。1軍初昇格から一夜明け、中田は札幌市内の屋内練習場で約1時間の打撃練習を行った。「昨日(20日)は緊張した。でも早く打席に立ちたいです。ダルさんが投げてるときに自分が守れたら、最高の“画”になるやろね」と、独特の表現で思いをはせた。

 22日ヤクルト戦(札幌ドーム)の先発が予想されるダルビッシュからは、トレーニング法やプロとしての心構えなど、多くのことを教えてもらった。休日に練習を付き合ってもらったこともある。久しぶりに顔を合わせた前日には「とうとう上がってきたか。気を抜かず、しっかり頑張れ」と声もかけてもらった。アニキの後ろを守り、自分のバットで援護できれば、これ以上ない恩返しになる。

 だがヤクルトの先発投手は右腕が予想されている。一塁を守る高橋、ヒメネスも好調で、中田は巨人戦同様ベンチスタートが濃厚。だが、それは本人も自覚済み。「チャンスが少ない分、出たときにしっかりと結果を残さないと。自分みたいな立場の選手は、けが人が戻ってくるまでが勝負」。左太もも裏痛で離脱しているスレッジの不在期間に一定の結果を残さなければ、再び2軍に逆戻りするという危機感もある。「ホームラン?

 いやまずはヒット1本」と気持ちを込めた。

 交流戦最後の6月20、21日には、生まれ故郷での広島戦(マツダスタジアム)も控えている。「家の近所やし、まずはそこまで(1軍に)残れるように頑張りたい」。母香織さんや兄龍(りょう)さん、多くの友人にプレーする姿を見せるためにも、首脳陣へアピールし生き残っていくことが求められる。

 そのための第1歩として理想的な舞台が、ダルビッシュ登板試合での鮮烈デビュー。ダルビッシュは「中田と同時出場?

 それはない」と後輩に冷たかった!?

 が、中田の心構えはしっかりできている。【本間翼】

 [2009年5月22日9時45分

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