落合中日が個人タイトル5冠を達成した。12日、セ・リーグ全日程が終了し、16勝の吉見一起投手(25)が最多勝、防御率1・54のチェン投手(24)が最優秀防御率、41セーブの岩瀬仁紀投手(34)が最多セーブ、39本塁打、110打点のトニ・ブランコ内野手(28)が本塁打王、打点王に輝いた。チームは優勝を逃したが、セ6球団中最多のタイトルを獲得した。

 「周囲の方に助けてもらって取れたタイトル。野球人生の中で自分が取れるとは思っていませんでした」。11日のヤクルト戦(神宮)で17勝目を逃した吉見はこの日、タイトル確定にほっとした様子。昨オフにエース川上が米大リーグに移籍したが、今季は新たな先発の柱としてローテーションを守り通した。抜群の制球力と球のキレで防御率も2・00と2位につけたが、同僚のチェンには及ばず「チェンには『僕が邪魔でしたね』と言われました」と苦笑いした。

 中日が5冠以上を独占するのはリーグ優勝した06年(7冠)以来、3年ぶり。また5つのうち岩瀬の最多セーブを除く4つが初タイトルで、チームが新しく生まれ変わった証拠だった。「これからクライマックスで勝つことに集中したい」。吉見は初タイトルを弾みに、CSでの活躍を誓った。

 [2009年10月13日9時28分

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