日本シリーズ進出が決まっても、暗雲は晴れなかった。コンディション不良で離脱中のダルビッシュ有投手(23)が登板を断念する見通しになった。梨田昌孝監督(56)が24日の試合後、「たぶん無理だと思う。準備はしているけれどね」と明かした。豊かな将来性にも配慮し、来季以降へ及ぼす影響なども加味して、復帰を見送る方向性が固まった。

 CSもエース抜きで突破。中継ぎ投手を7人ベンチ待機させ、やりくりしながら乗り切ったが、日本シリーズも同様の戦略で臨む見込みになった。必死の調整を続けているダルビッシュも「良かったッスね、本当に…。状態?

 まあ、頑張ります」とチームの進撃を喜び、復帰意欲は見せた。だが梨田監督は複雑な胸中を代弁し「投手は投げられないという、ストレスはすごいよ」とかばった。苦渋の決断を下す時が来た。

 [2009年10月25日12時13分

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