10年6月に、沖縄で初のプロ野球ナイター公式戦が開催されることが30日、分かった。主催球団は横浜で、ヤクルトと2試合行う。球場は、来年3月末に改修工事が完了する那覇市営奥武山(おうのやま)野球場で、県内で初めて照明灯が完備される。改修後のお披露目の試合となる。沖縄での公式戦は75年5月に「大洋対広島」が行われて以来35年ぶり。これまではデーゲームでナイター公式戦は沖縄初となる。

 横浜球団は、那覇市近隣の宜野湾市で23年間キャンプを行った実績があり、いち早く同球場での公式戦開催へ向けた協議を重ねてきた。対戦相手も同県浦添市で春季キャンプを行うヤクルトに内定。県、那覇市、宜野湾市、浦添市の4自治体の協力を得て35年ぶりに公式戦が行われる。

 沖縄での公式戦開催は、75年5月の「大洋対広島」以来。横浜は大洋時代から2度目の主催試合となる。同県では過去に公式戦7試合が行われたが、ナイター開催は照明施設が完備される今回が初。来年3月末に改修工事が完了する奥武山野球場は、3万人の収容(内野1万5000人、外野1万5000人)が可能な球場となる。2試合は、梅雨明けの6月末に設定され、日が長く、仕事を終えた後などに、ゆっくり時間をかけて余暇を楽しむ沖縄の特性を生かして午後8時前後の開始が予定される。

 この日、横浜投手陣は31日から始まる宜野湾秋季キャンプに備えて空路沖縄入りした。加地隆雄球団社長、佐藤貞二常務取締役も早速、自治体関係者へのあいさつ回りに奔走した。那覇市関係者は「真剣勝負の公式戦は久しく観戦できなかった。子供たちに生でプロの技術と躍動感を見せられることは夢であり、悲願の行事だった」と喜びを表現した。来季の公式戦日程は11日にNPBから正式発表される。

 [2009年10月31日8時32分

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