日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が、右手人さし指を疲労骨折していたことが10日、球団から発表された。9日に札幌市内の病院で精密検査を受け、「右手人さし指中節骨(ちゅうせつこつ)近位部の疲労骨折」と診断された。体調不良に加え、指を骨折した状態で1日の巨人との日本シリーズ第2戦で勝利投手となっていた。約2~3週間の患部固定が必要だが、来季への影響はなく、あらためてエース右腕のタフネスさが浮き彫りとなった。

 球団によると、ダルビッシュは10月28日に札幌ドームのブルペンで投球練習を行った後、右手人さし指に痛みを感じたという。9日に札幌市内の病院で精密検査を受けた結果、「右手人さし指中節骨(ちゅうせつこつ、第1関節と第2関節の間の骨)近位部の疲労骨折」が判明した。

 シーズン終盤から苦しんだ左臀部(でんぶ)痛などの体調不良に加え、利き手の指に異常を感じながら、周囲に明かすことなく1日の日本シリーズ第2戦に登板。6回2失点で勝利投手になっていた。本人が「一世一代」と言った好投が、より驚異的だったことを示した。

 ダルビッシュは球団関係者に「(指に)違和感はあったけど、肩、ひじじゃないから大丈夫だと思っていた」と話したように、本人も驚きの診断だったようだ。ただ、骨折は微小で骨にずれはなく、今後は2~3週間の固定加療が必要になるも、大事には至っていないという。

 球団関係者は「投球の歩幅を小さくする取り組みを始めて、負荷がかかったものと思われる。来季に影響するものではない」と説明した。オフの各種イベントには出席を予定している。強行登板で勝利に導いた球史に残るマウンドで、さらに“伝説”が加わった。

 [2009年11月11日9時14分

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