信二は捕手にこだわる。今季、一塁手として110試合に出場し、ゴールデングラブ賞も獲得した日本ハム高橋信二捕手(31)が11日、来季も捕手での登録を希望した。一塁守備の評価は高いが、プロ14年目を迎える来季、これまで守ってきた捕手への思いを継続する方向性を示した。球団側も本人の意思を尊重する姿勢で、来季も「捕手・高橋」として、チームの中核を担っていく。

 思いは変わらなかった。今季一塁手として活躍した高橋だが、来季も引き続き捕手での登録を希望した。今季は一塁で110試合に出場。再三の好守で10日にゴールデングラブ賞を獲得したばかりだが「来季の登録希望?

 捕手がいいです。そんなにすんなりミットは置けないですよ。こだわり?

 前と変わっていないです」と、本職への強い愛着を示した。

 今季はルーキー大野の加入もあり、捕手では出場12試合にとどまった。110試合守った一塁では失策がわずか1個。今年の球宴に一塁手で出場した際は複雑な心境を吐露したが、一塁守備の評価が一気に高まった。それでも「捕手登録で内野はできるけど内野登録で捕手は…」と来季を思い描いた。

 捕手への強い愛着もありつつ、チームの現状も理解している。「来年はどのポジションでやれと言われるか分からないし(内野手に)外国人を取るかもしれないし、中田を育てるというなら、それに対応しなければいけない。いろいろな準備はしたい」と、ポジションに対する柔軟な姿勢を強調した。

 球団側は、本人の意思を尊重した登録にする意向で、プロ14年目の来季も捕手登録となる公算が高い。ひざの故障歴があり負担の大きなポジションだが、ここまでやってきた自負もある。高橋はこの日、札幌市内で交通安全のイベントに参加し「日本一を奪回します」と宣言した。参加者には交通ルールの順守を訴えていたが、自身の捕手登録も守り続ける。【村上秀明】

 [2009年11月12日11時14分

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