ソフトバンク杉内俊哉投手(29)が29日、「個人トレーナー問題」で球団に直談判する考えがあることを明かした。球団方針で、今オフから選手が個人契約するトレーナーは、球団施設内で活動できなくなった。この日、山口・宇部市内での野球教室に参加した左腕は「パーソナル(個人トレーナー)をつけてから成績を残している僕としては納得していない。(球団)代表とも話すつもり」ときっぱり。近日中にも、角田球団代表と話し合う姿勢を示した。

 今季15勝を挙げリーグ奪三振王(204)にも輝いた。本人が話す通り、06年オフに個人トレーナーと契約して以降、07年から今季まで3年連続2ケタ勝利をマーク。02年の入団から1年置きに2ケタに白星が届かず「隔年投手」とやゆされていた左腕は、名実ともに球界を代表する投手となった。個人トレーナーの必要性を誰よりも感じているだけに「向上しようと思ってやっているわけだしね…」と納得いかない表情だ。

 例年オフは本拠地の福岡ヤフードームを中心に、温暖な屋内施設で体を動かしてきた。「血行障害やし、ドームを使えないと外ではキャッチボールもできないし」。指先に血行障害を持つだけに寒さは大敵。個人トレーナーがドーム内に入れないと、投球練習ができない事態にもなる。

 1年前の決定事項とはいえ「(通達は)一方的だったし、理由も聞いてない」。7年ぶりのV奪回を実現するため、エースが直談判でモノ申す。

 [2009年11月30日10時42分

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