巨人亀井義行外野手(27)が18日、イチローウオッチを若手に推薦した。17日にマリナーズ・イチローが川崎市内のジャイアンツ球場で自主トレ。球団は若手選手への助言を依頼しているが、オーラのすごさに助言を求める選手はいなかった。今後もイチローは同球場での自主トレを行う予定のため、亀井は「話し掛けられなくても、目で見て学べばいい。見ているだけでもすごく勉強になる」と力説した。

 自らの経験に沿った教えだった。世界一を勝ち取ったWBCではイチローのすべての動きに注目。キャッチボールの相手を務めるなど直接学ぶ機会も多かったように見えるが「実は技術面のことは全然聞けていない。僕もいっぱい聞きたいことがあるんですが、オーラがすごくて」と意外な事実を明かした。卓越した技術を習得するために「トーク」以上に「ウオッチ」を重視。目に焼き付けることで、一流の技を吸収した。

 技術とともに注目すべき点に肉体を挙げた。「肩甲骨や筋肉の柔らかさがすごい。普段の積み重ねなんでしょうが、そういうところからも何か感じるでしょう」。イチローは同じア・リーグ西地区のエンゼルス移籍が決まった松井に「ウェルかめ」のコメントを送ったが、亀井も「ウェルかめ」の心境だった。

 「年内はバットを握りません」と宣言していたが、この日はティー打撃、ノックなど約3時間の自主トレを行った。「遊びですよ。体がウズウズしちゃったんで」と、イチローとの再会に体の照準を合わせているようだった。【久保賢吾】

 [2009年12月19日8時46分

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