Jが帰ってくる!

 阪神が今季限りで退団したジェフ・ウィリアムス投手(37)と来年中に“再契約”する意向があることが20日、分かった。今オフに左肩を手術し、現在は現役続行を目指してリハビリ中。来夏に実戦復帰する可能性があるが、状態が良ければ、再び戦力として迎えるプランがある。引退した場合も、駐米スカウトとして契約することを検討しており、いずれにせよ7年間在籍した阪神への「復帰」は確実だ。

 歴代の助っ人の中でも、抜群の人気を誇るサウスポーを簡単に手放す考えはなかった。阪神が来年中にウィリアムスと“再契約”を結ぶ意向を持っている。球団首脳が「どういう形になっても、ジェフとは接点を持っておきたい。本人もその考えはあるだろう」と話した。野球界に革命を起こしたリリーフトリオ「JFK」の1人として、7年間で2度の優勝に貢献。故障の影響で今季限りで退団したが、今でもその存在感は大きかった。

 再契約の道は2つある。ウィリアムスは今オフに左肩を手術し、現在は現役続行を目指して、リハビリ中だ。日本を離れる際には「また来年、阪神のユニホームを着られるようにベストを尽くしたい」とタテジマへの愛着を隠さなかった。6月以降にも実戦復帰できるという情報もあり、球団側も動向をチェックしていく方針だ。同首脳は「そのときの状況次第だが、元気になれば、いざというときに心強い存在ではある」と話す。現在の登録枠は65人と上限まで5枠空いている。日本球界の補強期限締め切りとなる7月末までに復調すれば、再び戦力として迎え入れる考えがある。

 もうひとつの道は新外国人発掘を託すというもの。これまでは外国人補強が期待外れに終わるケースが多く、今季限りでオマリー駐米スカウトの解雇方針を決定。現状ではOBのシーツ1人だ。「複数人はほしいので、引退した場合はウィリアムスにお願いしたい」と首脳は言う。本人が現役続行を断念した場合、駐米スカウトとして、そのまま補強をサポートする立場として球団復帰を求める意向がある。オーストラリア出身とあって、米国以外の野球事情にも精通している。外国人のリストアップ作業も幅広く行えるだろう。

 ウィリアムスは外国人ながら、チームメートの信頼も厚かった。将来的にはコーチ就任の声が浮上してもおかしくない。再び満員の甲子園に姿を現すのか、それとも「ジェフ2世」を自ら見つけるのか。いずれにせよ、強力なリリーバーはチーム発展のため、“再登板”してくれそうだ。

 [2009年12月21日10時59分

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