抑えから先発に転向する横浜山口俊投手(22)が巨人キラー襲名へ、日本ハム・ダルビッシュに学ぶ。16日、静岡・裾野市での自主トレを公開。キャッチボールではカーブも投げ込み「去年から、緩急を使えれば楽になると感じていた。日本シリーズでダルビッシュさんのカーブを見て、すごく勉強になった」と話した。

 150キロ台の直球が魅力の剛球派だが、勝利のためにはスタイルも変える。現在、投球の幅を広げるために変化球を習得中。その中でも「昨季後半にも投げていたけど、今季は多投します。キャンプで投げ込みたい」とカーブの精度を上げる意欲を示した。

 打倒巨人への強い思いがある。「去年はやられてばっかりだったが、倒さなければ上には行けない」。チームは6勝18敗。自身も5月7日、小笠原に逆転弾を打たれ、1イニング6失点という苦い思い出がある。力だけでは抑えきれない強力打線の攻略法を模索中に日本シリーズでのダルビッシュに出会った。緩急をつけた投球で打線を翻弄(ほんろう)。100キロ台のカーブで小笠原から三振を奪った。「小笠原さんは二枚腰で粘りがある。自分は怖くて投げられなかったが、使えると分かった」と対抗策がひらめいた。

 06年に初登板、初先発、初勝利を飾った相手は巨人だった。尾花監督から次世代のエースに指名された22歳は「巨人キラーと言われる選手を目指します」と頼もしかった。【鈴木良一】

 [2010年1月17日8時59分

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