女性プロ野球選手の吉田えり投手(18)が24日、米国アリゾナ州で3月上旬まで開催される「アリゾナウインターリーグ」に参加するため、成田空港から渡米した。小学校時代に家族旅行でサイパンへ行って以来の海外渡航に「長い時間、飛行機に乗るし初めての米国。自分1人なので不安。今まで結構甘えてきたので」と乙女心をのぞかせた。就寝時に顔の横に置く、お気に入りのぬいぐるみ「カピバラさん」は持ったが、不安をぬぐいきれない様子だった。

 同リーグは、大リーグや傘下のマイナー球団等と契約するために力量を披露する「公開トライアウト」の要素を含み、昨季は参加選手2人がメジャーに昇格した。吉田は「海外でどんな変化をするか楽しみ」と、得意のナックルがどこまで通用するかを試す。当面の目標は「尊敬する(同じナックルボーラーの)レッドソックス・ウェークフィールドさんにアメリカでやっていることを知ってもらいたい」だが、夢は大きく「ウェークフィールドさんと対決できたらな」と大リーグ入り。アピール次第で夢が近づくだけに、野球漬けの生活に飛び込む。

 英語は「Nice

 to

 meet

 you」と「Good

 Morning」程度だが、所属予定のユマ・スコーピオンズは、92年に日本ハムに在籍したマイク・マーシャル氏が監督を務める。「結果は分からないけど、1カ月をムダにしないよう全力でやりたい」と意気込むナックル姫。オファーがない場合は帰国し、4月開幕予定のジャパン・フューチャーベースボールリーグ三重に入団する。【斎藤直樹】

 [2010年1月25日9時9分

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