巨人小笠原道大内野手(36)が25日、フリー打撃を解禁した。1月中旬から約2週間行った宮崎自主トレ最終日、宮崎総合運動公園内の木の花ドームで、左方向中心に79球を打ち込んだ。「フリー打撃と呼べるものではない」としながらも、ティー打撃約150球を含め約230球の打ち込み。さらにランニング、ウエートトレ、ノックなど計8時間半の猛練習で自主トレを締めた。残り168本に迫った2000本安打も視野に入れる男が、順調に足場を固めた。

 言葉は控えめでも、体が順調に完成形へと近づいていることを感じていた。昨年はWBCのため限られた時間の中で急ピッチ調整。一昨年は左ひざの手術明けのためリハビリに費やした。納得いかなかった宮崎自主トレも、ようやく3年目で及第点を出せる内容になった。「全部のメニューができたわけではない。体と相談しながらだし。でもこれといった違和感はないし、不安というものはない」。見切り発車ではなく、1月の時点でしっかりと開幕を見据えられることが、何よりの収穫だ。

 27日からは同じ宮崎で合同自主トレがスタート。さらに2月1日のキャンプインが迫る。それでも「今、最高(の状態)じゃなくてもいい。開幕までにしっかりと試合ができる準備ができていればいい」と、落ち着いた口調で話した。巨人移籍4年目。初めて充実した自主トレをこなした小笠原に、死角は見当たらない。【小松正明】

 [2010年1月26日9時3分

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