就任7年目の中日落合博満監督(56)が「超放任キャンプ」を宣言した。1月31日、沖縄県恩納村の宿舎で行われた全体ミーティングで選手の自主性を最大限尊重することを明言。また、今季目標として3年間遠ざかっているリーグ優勝を掲げた。

 約30分のミーティング後、報道陣の前に姿を見せなかった落合監督に代わって西脇球団代表が内容を説明した。同代表によれば指揮官は「(07年に)CSができてからペナントレースに対する心構えが変わった。それが3年間優勝できなかった原因、今年はペナントをとりに行くのが第1の目標だ」と、3位までが進出可能なCSに甘えることなく、リーグ優勝のみを目指すと強調。その上で選手に独特のゲキを飛ばした。

 「それをやるのは選手だということを自覚してほしい。(練習を)やる、やらないは自由だ。こちらがああしろ、こうしろとは言わない。(何をすればいいか)自分で見つけろ。監督、コーチを利用してくれ」。

 落合監督が現役時代から貫いてきた「オレ流」を選手にも要求した。ロッテの新人時代、監督の打撃指導を断ったことは有名。キャンプ、シーズン中の練習も徹底して自分で考え、大打者への道を歩んだ。昨年までの中日キャンプは一部の主力を除いて、細かくメニューが決まっていたが、今年は個別メニューなどは選手の申告制になるという。7年目の大転換。真の意味で大人の集団になれるかが、V奪回のカギを握りそうだ。【鈴木忠平】

 [2010年2月1日10時50分

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